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なぜExcelは、こんなにも使われているのか (2)
kikakuITスコープ2008年01月25日 7:00 PM
単純で強力なExcelには、4つのポイントがある。単純でありながら、これらの機能を組み合わせることで、Excelの強力さが生み出される。ここではまず、このうちで表計算ソフトに共通する3つのポイントについて説明する。
ポイント1.すべてを広げた「表」として扱うという柔軟性
表という形式は、表現の手段として極めて柔軟だ。2次元に広がったマス目は、もっとも基本的な表現形式の一つだし、マス目の罫線を消してしまえば、どこでも自由に配置できる白紙となる。
マス目が広がるExcelの画面。ここにどのようなデータでも書き込める。
Excelが活躍するのは、罫線を中心とした書類や巨大な表を作成するときだ。請求書や見積書、社内の申請書などはExcelで作られている場合が多い。また、日程表のような巨大な表をExcelで作成し、複数の用紙に分けて印刷して、壁一面に張り出したりする。これに対して、Wordや PowerPointの表現形式は、Excelの“広げた表”ほど柔軟ではない。
Wordは、書物という体裁を実現するために特化したツールとなっている。複数のページを持つ報告書などを作るとき効果を発揮し、入力した文や画像の量に合わせて、自動的に割り当てページが変化していく。だから、1ページ物のチラシを作る場合のように、特定のページに特定の要素をレイアウトしたいという場合には使いにくい。
PowerPointの場合は、ページ優先のスライドを作成するときに威力を発揮する。営業用の資料などは、WordではなくPowerPoint で作る人も多い。WordとPowerPointを、補完ツールとして使い分ける人もいる。しかし、WordやPowerPointは、紙という表現形式にしばられてしまい、そこから逸脱した使い方が難しいのだ。
ポイント2.データをダイレクトに操作する
Excelの特長の2番目は、データを表として“見える化”し、それを直接操作できる点にある。目の前に見えているから、データを具体的に把握しやすくなり、ダイレクトに操作できるから、自由な位置に配置したり移動して、ユーザーは自身の思考を効率的に反映できるのだ。
Excelのように、目の前にデータが見えていることは重要だ。混沌とした生のデータであっても、それを並べて整理し、手を動かしながら考えていくことで、見えなかった特長が見えてくることがある。自分で考える人にとって、これは欠かせないプロセスである。
データ処理を表形式で行うツールとしては、リレーショナルデータベース(以下、データベース)がある。データベースでは、すべてのデータを「テーブル」と呼ばれる表の組み合わせで処理する。実際に、AccessやOracle・MySQLといったデータベースが、多くの業務系システムで使われている。
しかし、データベースは、一般的なビジネスユーザーの道具としては敷居が高い。なぜならデータベースでは、データを「テーブル」という表で処理していても、その表をユーザーの目の前に表示したり、ダイレクトに操作できないからだ。また、データベースのテーブルは、Excelのように自由にデータを配置できない。
リレーショナルデータベースのひとつOpenOffice.org Baseのクエリーデザイン画面。同様の機能をAccessも備える。ここで、テーブル間の関係を設定するが、実際のデータを見ながら操作できない。
ポイント3.マス目とデータに関する処理を「数式」で自動化する
さて、Excelの優れた点の3番目は、表に入力したデータの関係を「数式」として表現する点にある。表形式の文書を柔軟に作成できるというだけなら、Excelは、表専用のワープロに過ぎない。しかし、Excelは、そこに「数式」という強力なデータ処理機能を組み合わせている。
Excelの数式で、マス目間のデータ処理を設定する。元のマス目のデータが変化すると、計算結果も自動的に再計算される。
この数式は、幅広いデータ処理機能を持っている。合計値や平均値を求めるといった計算に加えて、氏名や住所を処理する文字列処理、特定のデータに合わせて処理を行う条件判断やデータベース処理もある。これらを組み合わせて、データ処理の自動化を実現している。
同様のデータ処理は、前述のデータベースでも実現できるが、データベースではデータが“見える化”されていないため、データの抽象的な構造を操作していくことになる。これに対して、Excelでは、作業の途中で処理結果を確認しながら、データの処理手順を組み立てできる。



