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GMO 高島秀行
editorTop View2006年09月11日 11:21 AM
2005年10月28日に設立を果たしたGMOインターネット証券株式会社は、今年5月より株式の取り扱いを開始。そのユニークな取引ツールと低廉な手数 料で業界を席巻している。
現代社会の基盤・インフラでもある証券取引業界に、2,000万人のユーザーを擁するGMOインターネットグループが吹き込んだ新風とはいかなるものか。GMOインターネット証券株式会社の高島秀行代表取締役社長に取材し、その手応えと今後の展望について話を聞いた。
高島秀行(たかしま ひでゆき)
GMOインターネット証券株式会社 代表取締役社長
1968年、大阪府生まれ。証券会社勤務ののち、システム会社及び外資系コンサルティングファームで、証券系のビジネスとシステムのコンサルティングに従 事。オンライン証券については、創成期より複数の証券会社で立ち上げに関わる。2005年6月、GMOインターネット株式会社の証券準備プロジェクトに参 加。同年10月、会社設立とともに代表取締役社長に就任。 https://sec.gmo.jp/
昨年10月の設立から1年を迎える御社ですが、これまでを振り返られてどのような所感をお持ちですか?
新規参入の証券会社としてはかなり健闘しているのではないかと見ています。約定数や売買代金は、ほぼ同時期に参入を果たしている他社と比べてもまったく遜 色がありません。また、全体として言えることは、新規参入によって間違いなく今まで以上に競争が激化したということです。弊社だけの参入ではインパクトが 無かったかもしれませんが、他社の追随以降、業界最大手以下各社が手数料の値下げに踏み切っています。
取引手数料がかなりの低価格に抑えられていますが、こうした取り組みを可能としている背景とはどのようなものでしょうか?
後発参入というハンディキャップをリカバリーするためにも、手数料は業界最安値水準に設定しています。そして、この低廉な手数料を支えている最大の要因が「オープンソースを利用した自社でのシステム構築」です。
証券各社はシステム関連にかなりのコストを割いているのが現状です。大手では100億~200億円の投下もざらですが、弊社はオープンソースを利用するこ とで、数億円でまかなう仕組みを実現しています。そのため基盤やミドルウェアの構築、その上で動くアプリケーションの開発、ネットワークやOSの設定まで をすべて自社で行うことができます。ネットビジネスを出発点とするGMOインターネットグループならではの強みとも言えます。一方、逆に最近ネット取引を 行うようになった古参の証券会社は、システム構築をアウトソーシングに頼るところがほとんどです。他社に比べて圧倒的に低いコストでシステムの構築がで き、低廉な手数料での運営を可能としているのは、まさにこの点です。
オープンソースを使ったシステム構築はもはやデファクトスタンダードであり、この流れは今後もさらに加速していくと考えています。
GMOインターネット証券のイチ押しツールを紹介して下さい。
既存の証券会社のサービスとは、証券会社のトレーダーやディーラーに匹敵するぐらいのリッチな機能・環境を顧客に提供する、といったものでした。弊社では 今回の参入にあたって、この理念プラスαとしてのサービスツール「はっちゅう君」を提供しています。これは、たまに株式の発注をされる方や他の作業をしな がら株式の発注をされる方のためのタスクトレイ常駐型アプリケーションです。同時に複数の注文ウィンドウを起動し、それぞれに異なる注文条件を入力してお くことで、素早く適宜な注文がワンクリックで可能となります。また、注文ウィンドウは最少化しておくことができるので、ブラウザ上の他の作業を邪魔しませ ん。従来とは少し違った位置づけのサービスですので、サラリーマントレーダーにうってつけのツールと言えます。Mac OS Xに対応した「はっちゅう君 maX」もリリースしていますので、ネット証券取引ではあまりカバーされることのなかったMacユーザーにも利用していただければと考えています。
御社ではAPI※1の公開を発表しましたね。
年内をめどに、取引機能などに関連したAPIを公開する予定です。証券会社とは本来的にはブローカー業であり、究極は顧客の望む形でさまざまな投資をして いただくことです。APIを公開することで、それぞれの顧客のやり方に合った自由で快適な投資をしていただく。こうしたスタンスの方が、弊社としてもアシ ストしやすく、また顧客の自由度向上にもつながります。雛形となるようなツールの公開やサポートサービスなどで、他社との差別化を図りたいと考えていま す。
今後、拡張や強化を予定しているのはどのような部分ですか?
まず、ブラウザ画面については、Ajax※2を利用した今まで以上に使いやすいユーザーインターフェースを考えています。GMOインターネットグループの経験、技術、ノウハウが生かされるはずです。
商品ラインナップとしては、日経平均の先物オプション取引と外国為替証拠金取引の開始を予定しています。将来的には、株式取引と併せて、それらをシングル サインオン(SSO)※3させることで、「株」「為替」「先物」がシームレスに利用できる仕組みを目指しています。通常の証券取引では、外国為替証拠金の ログインはこちらの窓口、中国株のログインはこちらの窓口といった具合に個別分散的です。弊社はそれらをSSOで管理して、すべて一体化させた仕組みで提 供しようと考えています。
自由で楽しく使える環境を提供する、そして、一番いい仕組みを一番早くつくり、安価に提供することを目指しています。
株式投資のコツをこっそり教えてください
よく知っている企業の中から選んで買うことです。自分とその企業を結ぶ理由付けがあると良いかもしれません。もう一つアドバイスできることは、あまり人に は聞かない方が良いということです。人に聞いて儲かることもあれば、儲からないこともあります。ただ、人に聞いてずっと儲かり続ける人はいません。自分で 考えて投資をする人が、最終的にはうまくいくのではないかと思います。
※1:API(Application Program Interface)
ソフトウェアの開発にあたって使用できる命令や関数の集合のこと。公開されたAPIを使うことで、ユーザーはプログラミングをすることなく、その機能を利用したツールを開発することができる。※2:Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)
XML形式のデータをJavaScriptで処理する形態。ユーザー操作、画面表示と平行して、サーバが任意のタイミングでデータを送信する。これによりユーザーは、今までのようなサーバ待ち状態を感じることなく、Webアプリケーションを使うことができる。※3:SSO(Single Sign-On)
ユーザーが一度認証を受けるだけで、許可されているすべての機能が利用できるようになるシステム。パスワードとIDを何度も入力する手間を省くことができる。
