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IT担当者は君だ! 其の二 業務アプリケーション導入の必要条件
kikaku特集2008年06月17日 10:42 AM
ITシステムを導入すると、企業の何が変わるだろうか。前回は、ワープロや表計算ソフト、社内LANやインターネット環境の整備を効率よく進めるための環境作りについて解説した。今回は、いよいよITで業務を変える方法を取り上げる。

会社には、いろいろな業務があるが、それをもっと効率よく実施できないだろうか。もちろん、今日うまくいっている業務は、そのままでも明日もきっとうまくいくはずだ。しかし、もっと早く、もっと確実に、もっと少ない人数でできないだろうか。そうすれば、もっと多くのお客様に対応したり、もっと手間のかかる重要な仕事に時間を割くことができる。もしかすると、残業が減った分だけ、家族サービスの時間が増えるかもしれない。
このように業務から”ムリ・ムラ・ムダ”を省いていく取り組みを「業務改善」(カイゼン)という。最近流行のライフハックとは、たゆみない改善のプロセスとして動き続けていく必要があるという点で、すこし似ている。
業務改善の手段の一つとして、ITシステムの導入が考えられる。 特に、定型化された業務を効率よく実施できるようにするための手段としては、業務パッケージが威力を発揮する。
しかし、「じゃあITシステムを導入しましょう」というような、単純なことをすぐに言う人がいたら、眉にツバをつけて話を聞いたほうがいい。ITシステムの導入は、業務改善の手段のひとつにすぎないからだ。もっとほかに改善方法がないのか、検討してみることが重要だ。
なにより、業務改善に取り組むとき、現場で働く人たち・IT担当者・上司や経営者が、業務改善について、明確なイメージを持つことが欠かせない。そして、自社の状況に即して、どのような改善策が取れるか、自分たちで考えていく必要がある。
ITシステムに安易に頼るのではなく、自分たちで考えた末に導入したITシステムであれば、それは強力な道具となるだろう。そのことをITシステムの担当者はキモに銘じておくべきだ。
業務改善のノウハウを定型化した業務アプリケーション
「業務パッケージ」と呼ばれるソフトウェアには、多くの企業で利用可能な定型業務と、業務改善のノウハウが含まれている。ここでは、多くの企業で使われている定番の業務パッケージをいくつか紹介しよう。
グループウェア
社員のスケジュール管理・アドレス管理に効果を発揮する情報共有アプリケーション。サーバ上で動作し、ブラウザ経由でアクセスできる。業務日程の調整・会議室の予約管理などの効率を向上する。
サイボウズOfficeが知名度が高いが、NEXTWISEのGroup-Officeや、日本発のオープンソースグループウェアAipo4も注目を集めています。
共有ファイルサーバ
個々のデスクトップパソコンに保存されている文書ファイルや表計算ファイルを一括管理するためのソフトウェア。Windowsパソコンから、追加フォルダのようにアクセスできるため、新しい操作方法を覚えなくても、多くの社員がすぐに利用できる。いわば、オフィスの書類棚のような存在。
NAS(Network Attached Storage)と呼ばれるハードウェア製品が各社から廉価で販売されており、これを社内LANに接続するだけで導入できます。
会計ソフト
経理業務用アプリケーション。伝票にデータを入力するだけで、月末の経理処理や年度決算に必要な決算報告書を作成。各種申告書などの資料も簡単に作成できる。中小企業向けのパソコンソフトから、中堅・大企業向けの多機能なものまで、様々な製品が販売されている。自社の規模と目的に合わせて選択しよう。
中堅企業向けには、会計パッケージと人事給与パッケージをシームレスに利用できる、クレオのZeeMシリーズがお薦めです。
営業支援ツール(SFA)/顧客管理ツール(CRM)
営業活動に特化したグループウェアとも言えるアプリケーション。案件別・顧客別に対応状況を把握することで、営業担当者の業務プロセスを効率よく管理できる。営業マンの個人のガンバリに頼っていた営業活動が、合理的なチームワークに生まれ変わる。
NEXTWISEで提供しているBizMagicCRMなら、最大2ヶ月無料で簡単に使い始められます。
ウェブログ
ウェブログ(ブログ)は、インターネットで個人の日記を公開するツールだと思っている人が多いようだが、実は、効率よくWebサイトを構築・運営するためのツールとして利用できる。たとえば、100点以上ある自社商品をブログの記事として登録すれば、電子カタログ化が完了する。
多くの無料レンタルブログサービスが利用できるが、自社のWebサイトに導入してもいい。オープンソースのMovable TypeとWordpressが有名です。
オンラインショップ構築パッケージ
自社のWebカタログサイトをオープンしたら、そこでお客様に直接商品を購入してもらいたくなるもの。そんなときには、オンラインショップの構築パッケージを利用しよう。高品質なデザイン、使いやすい操作性、集客に必要な機能を備えた多くのパッケージが存在する。
手軽にスタートするなら、オープンソースのオンラインショップ構築パッケージである「osCommerce」「ZenCart」がお薦めですが、こういったソフトウェアを利用した構築サービスに手伝ってもらっても良いでしょう。
プロジェクトチームを作ろう!
ここで業務パッケージを導入する際の、基本となる条件を下記に整理しておこう。
- 自社の業務課題にマッチしている
- 手ごろなコストで効果が得られる
- プロジェクトチームのメンバーに、必要な業務知識がある
- 社内のユーザーに、必要なスキルがある
- 自分たちで運用できる、またはほとんど手間がかからない。
このような業務アプリケーションは、通常のパソコンやアプリケーション導入よりも手間がかかる。IT担当者一人では、導入がおぼつかないこともあるだろう。そこで、社内にプロジェクトチームを作ることをお薦めしたい。
業務用アプリケーションは、業務に直結したソフトウェアだから、導入のためには業務の専門知識が要求される。これは、業務担当部署の協力が欠かせない。多くのエンドユーザーに利用してもらうには、説明会やサポートも必要になるだろう。これは各部のキーマンの手助けが必要だ。また、業務を止めずにおくために、ワープロや表計算ソフト以上に安定性が要求される。ここには、IT担当者の技術力が力を発揮する。
プロジェクトチームを集めたら、改めて目標を明確にし、導入と運用手順を設計していこう。外部の業者やコンサルタントの力を借りられるよう、予算に盛り込んでおいてもいいだろう。
これは、これまであなたが培ってきた人脈とコミュニケーション能力を発揮させる機会になるだろう。
One Point:安易なITシステム導入よりも、カイゼン力を身につけよう

- 「トヨタの口ぐせ
」(amazon.co.jp)
- 著:OJTソリューションズ
- 出版社: 中経出版 (2006/9/29)
- ISBN-10: 4806125334
- 「カイゼンは巧遅より拙速」行動が遅いと外されるトヨタの厳しさ:ITpro

次回は、いよいよ最終回「目指せ!高度IT活用企業」。 高度なITシステムを使いこなす企業における、IT担当者の役割を考える。
特集目次
* 失敗しないITそのために
* ITリテラシーのアップ
* ITインフラの整備
* 業務アプリケーション導入の必要条件
* 目指せ!高度IT活用企業

