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トライ人が行く! グレテック ジャパン社 イ・サンヨルさん【エンジニア編】

kikaku特別インタビュー2008年06月13日 10:20 AM

活躍の場を海外から日本へと移したエンジニアを取り上げる新シリーズの第二回。グレテック ジャパンに勤める、来日1年3カ月のイ・サンヨルさんに話を聞いた。

  トライ‐じん【TRY‐人】

外国から日本にトライしてきた人。先進のテクノロジーを携えて来日し、大和朝廷の政治・文化の発展に寄与した、古代のグローバル人種・渡来人にちなむ。

イ-サンヨル【李-相烈】

2005年韓国国民大学校コンピューター学科卒業、同年韓国Gretech社入社。主にc, c++を利用したサーバー/クライアントプログラム、及び音楽関連Webサービスを担当する。2007年日本法人であるGRETECH JAPANに異動、現在は同社ファイルバンク事業部にてファイルバンク及びビッグメール関連の開発、ならびに維持補修を担当している。

編集:韓国・日本の開発の現場を経験された中で、どのような部分に違いを感じましたか?

サンヨル:エンジニアとしての仕事の進め方やスタイルには、それほど大きな違いがあるとは思いませんでした。それでも一つ挙げるとすれば、スケジュール感覚には隔たりがあるように感じました。たとえば、韓国は非常に短い期間で多くのことを要求される傾向にあります。日本で関わるプロジェクトは、韓国の状況と比べると余裕があるように感じますね。

編集:日本では3Kなどと言われたりしますが、エンジニアの仕事の「厳しさ」ついては似たり寄ったりと言えそうですね。

サンヨル:ですが日本とは違い、韓国のエンジニアはむしろ良いイメージを持たれているように感じます。学生にとっては、自分の能力を生かせるあこがれの職業の一つとなっています。

編集:理系に進む学生が増えてきたと?

サンヨル:選べる職種が多いですから、文系を選択する学生が大勢を占めていることに変わりはありません。ただ、その中でも理系を志望する学生が増えてきています。これには、産学の交流が非常に進んでいるという背景があるようです。企業と学校での連携プロジェクトによって製品が開発されたり、卒業制作そのものが連携プロジェクトの一環であったり。卒業後の就職先がある程度担保されていることに、学生は安心を見いだしているようですね。

編集:両国の消費者意識の差として「価格重視の韓国人」と「品質重視の日本人」ということがよく言われていると思います。この点に関してはいかがでしょうか?

サンヨル:確かに韓国では、ITに限らずさまざまな製品分野において「価格重視」が言われていました。ですが、ここ数年で品質への要求が急激に高まってきています。携帯電話市場はその傾向が顕著です。

編集:ただ安いだけでは売れなくなったということですね?

サンヨル:低価格という要素に加え、高品質・多機能といたプラスαがなければもはや支持を得られなくなっています。LGとプラダの提携による『プラダフォン』やサムソンとアルマーニの提携による『アルマーニフォン』といった、メーカーとブランドのネームバリューで選ばれる高価格な携帯電話は、ヒット商品となりました。

編集:品質や付加価値へのニーズが、的確に企業に届く仕組みがあるということですね。

サンヨル:製品が開発されるとWeb上でのコミュニティが盛り上がってきます。良い話・悪い話、さらにはクレームもここから発信されるようになっています。早くからネットインフラが整っていたという側面もあってか、韓国ではこうしたコミュニティの活動が非常に活発です。これは日本では見られない特徴かもしれません。

編集:国境を超えて、エンジニアとして活躍を続けてこられた秘訣を教えてください。

サンヨル:一人で来た当初は心細い思いもしましたが、日本の個性的な人と触れ合ううちに、刺激を受け、視野が広がるようになりました。今は何でも勉強だと思って、積極的にいろいろなものを受け入れていく姿勢を大事にしています。

通訳:ソル・ヘユン(グレテックジャパン)


李相烈(イ・サンヨル)(右)
株式会社GRETECH JAPAN
ファイルバンク事業部 WEB開発チーム
前回登場のイ・ジヘさん(左)と並んでのインタビューショット。将来はソフトウェア・アーキテクトになりたいというサンヨルさん。「今はまだそのための経験を積んでいるところですが、ソフトウェア開発における提案から設計といったことまで全部できるエンジニアになりたいと思っています。」とのこと。