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【ブックガイド】部下の離職→職場崩壊の前に上司がすべきこと『部下を「会社うつ」から守る本』

kikakuブックガイド2008年06月17日 1:43 PM

「アルコール(酒)」「アブセンティーイズム(遅刻、欠勤)」「アクシデント(ミス、事故)」。これらは人がウツに移行する前の予兆信号だとされている3つのAだ。部下に、あるいは自分自身にこれらが思い当たるという人には、今回取り上げる『部下を「会社うつ」から守る本』がお勧めです。

職場崩壊を防ぐために必要なものとは

メンタルヘルスの専門家によると「元気な社長の会社ほどウツが多い」のだそうだ。強靭な精神力と無分別なプラス思考を持つトップは、会社にとっては必要かもしれないが、一部の社員にとっては頭痛の種でしかない。適合しない者、ストレスに弱い者が自然と排除される仕組みが、現状の日本企業の姿として浮かびあがるが、果たしてこのままで良いのか。

本書は、ウツになる前に社員を救うことができる施策を、上司のために紹介しているノウハウ本である。職場の崩壊を防ぐのは上司の責任であることは間違いない。だが、上司たちの本音としては「ウツ病にならないように部下のケアをしろと言われても、先にわれわれがおかしくなりそうだ」といったところだろう。

そこで、上司が部下のストレスを制度・システム的に気づいてやれる仕組みが必要となる。それが本書で語られる従業員援助プログラム(EAP)であり、簡単に説明すると、ストレス耐性を数値化して社員の性格特性の把握に努めるというものだ。企業の基幹システムと組み合わせて運用すれば、ことが深刻になる前に、ストレスの軽い仕事場への転換や休暇取得、産業医の受診などさまざまな対応を用意することが可能となるのだ。

ITは便利さをくれた代わりに、精密で難度の高い結果を要求するようになった。ギブ&テークの理詰めで私たちの心の余裕を奪っていったのがITだとすれば、そろそろメンタル面での穴埋めもしてもらうべきかもしれない。人が真にITとの共存を目指すならばだ。

部下を「会社うつ」から守る本
著者/渡部卓  価格/1,575円
発行元/大和書房 ISBN-13: 978-4479792031

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