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【ブックレビュー】硬派で行こう! 基礎からのLinux
kikakuブックガイド2009年02月09日 9:01 AM
今や、Linuxを始めとするOSS(オープンソースソフトウェア)のスキルは、ソフトウェア技術者にとって欠かせないものとなった。本書は、そんなLinuxの基礎をきちんと学習するために最適なテキストである。
世の中には、コンピュータがあふれており、コンピュータを内蔵した機器に触れることは日常茶飯事となっている。しかし、それをエンジニアとして扱うとなると話は違う。エンジニアになるには、内部構造への理解はもちろん、それをきちんと動作するように良好な状態を維持したり、新しい機能を作り出したりするために、独特の操作をマスターする必要がある。これは、自動車の運転と修理を思い浮かべてみれば、分かりやすいはずだ。自動車の運転は、オートマチックなどの進化で非常に敷居の低いものになった。一方で、自動車のボンネットを開けて、エンジンを調整するとなると、敷居が高いのが一般的だろう。Linuxの基礎を身に付けることは、この自動車のボンネットを開けることに相当する。新米のソフトウェアエンジニアであれば、ぜひ身につけておきたい知識である。
本書「基礎からのLinux」は、長年Linuxエンジニアの育成に携わってきた橋本英勝氏が執筆したLinux入門書である。カバーの右肩に”SE必須!”あるように、対象となる読者として「Linuxを用いた業務に新しく従事することになった人」を想定しているという。
コンピュータの入門書というと、できる限り敷居を低くするため、マンガやイラストを多用したり、できる限り日常的に使ってきたパソコンなどの知識を再利用する場合が多い。しかし、本書の対象者はプロフェッショナル候補者たちである。このような敷居を下げる工夫は、ほとんどない。その代わりに、CUI(Character-based User Interface)と呼ばれる操作の扱い方を懇切丁寧に解説している、極めて硬派なLinux入門書なのだ。
たとえば、ファイル整理機能は、多くの人が使い慣れているWindowsパソコンでは「フォルダ」、Linuxでは「ディレクトリ」と呼んでいる。こう説明すればディレクトリを理解するのは極めて簡単になるはずだが、そのような解説は一切ない。また、ディレクトリ(directory)とは、もともと”住所氏名録”とか”規則書”あるいは”ビルの入居者名が記されている盤”などの意味がある(英辞郎)が、そのようなマメ知識もほとんどない。その代わりに、本書では、CUI操作の基礎から始まり、ファイルとディレクトリの操作、テキストエディタviの使い方、シェルスクリプトとPerlによる処理の自動化まで盛りだくさんの内容を解説している。
エンジニアが新しい知識を身に付けるとき、分かりやすさに甘えるのではなく、用語や概念を大量に吸収することが必要となる。本書でも、そのような考え方からか、大量の知識を容赦なく浴びせてくる。そのおかげで、Linuxの持つパワフルさを効果的に伝えてることに成功している。
これからLinuxのプロになっていこうという志の高い人にオススメの一冊である。

書名:基礎からのLinux
基礎からのシリーズ (プログラマの種シリーズ)
大型本: 544ページ
出版社: ソフトバンククリエイティブ (2009/1/31)
ISBN-10: 4797351403
ISBN-13: 978-4797351408
発売日: 2009/1/31
http://www.amazon.co.jp/dp/4797351403
*今回紹介しました『基礎からのLinux』を、3名様にプレゼントいたします。詳しくは、こちらのページへ。
- ソフトバンククリエイティブ 基礎からのLinux
