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【ブックガイド】日本で金持ちを目指す上で知っておきたいお金の話『億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!』

kikakuブックガイド2009年05月21日 2:07 PM

お金持ちにはなりたい。でも、納税額はできるだけ下げたい。そんな納税のジレンマとちょうどよく折り合える年収相場は1000万円なのだとか。今回は吉川英一の『億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる』を紹介する。


リッチを目指すとしても、年収1,000万くらいに抑えておくべし!

「投資の副収入で大金持ちを目指せ!」という主旨の書籍は数多く出回っているものの、本書『億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!』のように、収入範囲を限定して投資を薦める書籍は珍しい。察しの良い人は分かるかもしれないが、そこには税金の落とし穴が見え隠れしている。

一時は起業ブームなどが巻き起こった日本だが、実は法人税率が7年連続1位という高税率国でもあるのため、独立起業して儲けたとしても、最大40%が税金として差し引かれてしまうという。このため多くの人は、苦労の割には手元に入るお金が少ないという現実を味わうことになるのだ。お金持ちを目指す人にとっては、この上なく邪魔になる税金。

実は税率テーブルの中には、日本のエリート官僚が自分達のために用意したかのような居心地の良い所得税率23%というスポットが存在するのだ。そこに居るのが手取り年収1000万円の人々である。

それならば、サラリーマン収入+投資収入による手取り1000万円の小金持ちを目指す方が、圧倒的に低リスクで少し上の収入の人たちと同等の生活ができるはず、というのが著者の主張だ。

ところで本書は、小金持ちサラリーマンを目指すためのお金と投資に関する指南書である。ただ投資ノウハウを教えるだけでなく、そこに至るまでに押さえておきたいお金に対する知識を丁寧に解説しており、投資とお金のそれぞれについての解説が、ほぼ半分ずつ全体を分け合う構成となっている。お金の部分にこれほどのウェイトが置かれているのは、日本人のお金に関する知識の不足を著者が問題視しているためだ。社会に出てからは最も重要なことの一つであるお金に対し、学校では教えてくれないという日本の異常さ、あるいは怠慢は、言われてみればその通りかもと誰しもが思いあたるのではないだろうか。

お金を貯める最も簡単な方法とは何か。それは「貯金」であると著者は述べる。「だからその貯金する方法が知りたいんだ!」とイラついた人であれば、本書の良き読者になれるだろう。老婆心からでなく、理詰めでお金の何たるかと貯金の大事さを分からせてくれる一冊だ。

(※当ブックガイドは、書評サイト「FieldSide」に掲載された書評記事を再録したものです)

億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる
著者/吉川英一  価格/1,500円
発行元/ダイヤモンド社
ISBN-10: 4478008787
ISBN-13: 978-4478008782