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テンプスタッフ・篠原芳子代表取締役社長

editorCALLING!2007年05月19日 3:28 PM

テンプスタッフ株式会社にて行われた、篠原芳子代表取締役社長へのインタビューの裏側を届けるWeb限定企画。

 
blog_icon_16_s.jpg営業系? 財務系?
仕事をしている姿を見ていると分かるのですが、経理や財務といったバックオフィス系に向く人と、営業に向く人がいます。そうした場合、よく言われることで すが、必ずしも営業的な人が経営者に向くとは限らないんですね。経理・財務に強い人がヘッドになっても、営業に強い配下がいるのであれば問題はありません し、逆に、営業の強いトップのもとでは経理・財務のプロが必ず求められます。組織としての補完関係がそこでこそ発揮されると思うのです。グループ企業の人 事に関しても、意識的に組み合わせを考えていますね。
ただ、私自身は営業が大好き(笑)。世の中の動きも含めて、お客さまはいろんなこと教えてくれます。それに、同行する社員と道すがら話もできる。これも大切な機会ですね。もとより私は経理向きじゃない。数字とにらめっこより外にでたいんですよ(笑)。

blog_icon_16_s.jpg派遣業を始めるまで
日本で勤める前にオーストラリアで秘書をしていたことがありまして、そのときに“派遣業”というものを知ったんです。レギュラーの秘書がお休みをすると、 どこからともなく有能な方がやって来て仕事をしていく。お休みの人が出てくると、もういない。あの人はいったいどこから来るのか。そこで、帰国する前に派 遣会社の女性社長のところにうかがって、ノウハウを聞いてきたんです。
日本での開業当初は「ちょっとやってみようかな」程度の軽い気持ちだったんです。お金の借り方とか、経営の仕方とかそんなものはぜんぜん知らなくて、手続 きは税理士の先生にお任せ。机一つ、電話一つの資本金100万円でスタートしましたが、動き始めは本当にきつかったですね。支払の日になって2万円足りな いんですよ(笑)。そのわずかなお金がなくて、母に泣きついてお金やお米を借りたりしていました。日銭を稼ぐために、夜に英会話を教え始めたのもその頃で す。苦しくて大変で、お客さんにもスタッフにも叱られ、こんな仕事やめようやめようと何度思ったことか。でも、その一方で「また、あんな人を派遣してくだ さい」とか「ああいう仕事をまたお願いします」といった「ありがとう」の声に後押しされ、よし、やらなきゃと。地道に「ありがとう」を増やした結果、徐々 に回転し始めましたね。

blog_icon_16_s.jpg会社を支えてきたもの
不動産も会社の売り上げも調子が良いときがあって、銀行がビルの購入を勧めてきた時があったんです。会社の人も買いましょう買いましょうと。でも、私は腑 に落ちない点があって、買ってしまうと支店展開ができなくなるんですね。不動産は年々30%上がるという計算も出ていたんですが、それは違うんじゃないか と。結局、ローンを返せて地価が上がっても、この業種は規模の拡大には支店展開が必要綱ですから、それができないと成長を止めることになるんです。まさに 契約の前日でしたが、私は一人で断りに行きました。もう2時間はみっちり、怒られましたね。でも、それでも買うわけにはいかない。そういうのは、自分で苦 労してきているから、なんとなく感覚的に分かるんです。
こうした現場感覚と、タイムリーにいい人材や有能な人材が入ってきたおかげで、現在の無借金経営が成り立っているんじゃないかと思います。

篠原欣�社長篠原欣子(しのはらよしこ)
スイス、イギリスへの留学を経て、1971年にオーストラリアへ渡り、現地マーケティング会社ピーエーエスエー社に社長秘書として入社。1973年、同社 退職後帰国し、オーストラリアで知り得た人材派遣サービスからヒントを得て、人材派遣会社『テンプスタッフ株式会社』設立。代表取締役に就任。フラワー賞 (1989年・第14回経済界大賞)、ベンチャー・オブ・ザ・イヤー賞(1993 年)など各賞を受賞。2004年からは、財務省参与会議のメンバーを務める。